手のオーラ

ここで不思議な体験をお話ししたい。

これは是非とも聞いていただきたい。

私は別に魔術師や念が使えるといったことは一切ない、いたって普通のアラサーだと思っていた。その時までは・・・。

田植えのイベントに参加した時のこと。

稲を手に持ち植えていくのだが、彼から稲を受け取った時のこと。

彼の手の周りに温かい空間、（この人間世界ではオーラという言葉が使われているが怪しいというイメージを付けられているので敢えて空間と呼ばせていただこう）ぬくもりを感じた。

そう、この時初めて私はオーラを感じ取ることが出来たのだ！！！

でも、それは自分だけではなく、他の人にも同じように感じ取ることが出来ると思っていたので、必死に彼の手に触ってみてと伝えていた。（なんとも彼迷惑な話だ）

そう、この世界で言葉で伝えなければならないならば、それはまさしく愛だけの空間。

憎しみ、怒り、嫉妬、悲しみ、いくつものネガティブの感情が一切ない、そう、それをこの世界で言葉として表現しなければならないとしたら、まさしく愛だけの世界・・・。

その手で育てられた稲が伝えてくる。

「ああ、なんて幸せなのかしら」と。

その手で育てられる作物、いや作物だけに関わらず、彼に愛される人はなんて幸せなんだろうと思った。

彼は私と出会うほんの数日前に、入籍をしていた。

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